ポン・ブルックス彗星を観察しよう 2024年4月上旬

71年ぶりに接近!ポン・ブルックス彗星を観察しよう

 彗星 ってなに?
私たちの太陽系には、太陽を中心に惑星などがありますが、他にも惑星よりずっと小さなたくさんの天体も太陽を周っています。彗星もそのような小天体の仲間で、主に氷や塵でできた「汚れた雪玉」のような天体です。ほとんどの彗星は太陽系の遠いところからやってきて、 毎年のように、新しい彗星が発見されていますが、そのほとんどは暗くて、望遠鏡を使わないとみられません。数年~十年に一度程度、特に大きな彗星が地球に近づくと、肉眼でも尾を引くように見えるため 「ほうき星」 とも呼ばれます。

☆  ポン・ブルックス彗星ってどんな彗星?
200年以内の周期で太陽に近づく彗星は「周期彗星」と呼ばれます。ポン・ブルックス彗星は、まず1812年に ジャン・ルイ・ポン(フランス)により発見され、1883年にウイリアム・ブルックス(アメリカ) に再発見されました。後世の研究により、これは71年の周期を持つ同じ彗星の回帰であることが分かり、12個目の周期彗星となりました。(現在では、約450天体もの周期彗星が登録されています。)

ポン・ブルックス彗星は2024年4月21日に太陽に最接近します。今回は地球との位置関係はあまりよくありませんが、日本など北半球では、4月上旬が観察の好期となります。彗星の明るさは予測が難しいのですが、過去の実績から4等級まで明るくなり、空の暗いところでは、肉眼で見られる可能性があります。観察には双眼鏡や望遠鏡がおすすめです。

ポン・ブルックス彗星(撮影:佐賀天文協会 古川隆徳さん)

彗星の位置と観察の方法
2024年のポン・ブルックス彗星は、日本では3月末から4月中旬にかけて、日没直後の西の空で観察できるようになります。彗星が最も明るくなるのは4月下旬ですが、南半球へ移動するため、日本からの観察は難しくなります。

彗星は輪郭のはっきりしないボヤっとした天体ですので、実際の等級よりも暗く見えます。なるべく、西の低空の開けた空の暗い場所で観察しましょう。肉眼で観察できるほど明るくなる可能性もありますが、双眼鏡か望遠鏡の低倍率での観察がおすすめです。

ポン・ブルックス彗星の位置(日没後30分・佐賀市)

                 ☆46() ポン・ブルックス彗星観察会☆

71年周期で太陽に近づくポン・ブルックス彗星が4月上旬から中旬にかけて肉眼で見られる可能性高くなります。ほうきのような形をした尾を持つ彗星の姿を観察しましょう。
参加者の方には天文協会会員撮影の ポン・ブルックス彗星の写真をプレゼントします!※ 説明会は天候不良時でも実施します。(参考:日没 18:43 )
時間:18:30~ 彗星説明会
19:00~20:00  彗星観察会
参加費:無料(申込不要)

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