2024年10月の星空


★2024年10月の星空情報

 日没の時刻がだんだん早くなり、星空を見やすい季節となりました。この秋は、明るい金星と土星に注目しましょう。夕空の金星は、「宵の明星(よいのみょうじょう)」とも呼ばれ、日没直後の西の空に圧倒的な明るさで輝いています。
 星座では秋の四辺形を探してみましょう。南の空を見上げて、少し東寄りのところに、4つの星が長方形に並んでいます。この秋の四辺形はペガスス座の胴体部分にあたるため、ペガススの四辺形ともいわれます。秋の四辺形の西側の辺を南へのばした先、ポツンと輝く一等星が見つかります。これは、みなみのうお座のフォーマルハウトです。
 また、昨年発見された「紫金山(ツーチンシャン)-アトラス彗(すい)星」は、この10月中旬に大彗星に成長して観察できると期待されています。彗星の明るさは予想が難しいため、ニュースやインターネットなどの最新情報に注目してください。


★ ぜひ探してほしい星たち

紫金山(ツーチンシャン)-アトラス彗星 昨年発見された新彗星です。この10月に日没直後の西の空で、大きく尾を引く大彗星になる期待があります。肉眼でも見える可能性があります。
金星 日没後の西の空に、宵の明星として、どの星よりも圧倒的な明るさで輝きます。
土星 リングのある惑星です。肉眼では一等星ほどの明るさで輝いて見えます。今年の土星の環はほぼ真横になり細く見えています。
秋の四辺形 2 ~ 3 等星4 つでできる四角形で、夏の大三角ほどは明るくありませんが、まわりに明るい星が少ないので、意外と目立ちます。秋の星座を見つける目印になります。
アンドロメダ座大銀河(M31) 天の川銀河の外側、230 万光年彼方にある大銀河です。望遠鏡を使っても、ぼんやりと雲のようにしか見えませんが、実際には数千億個の星の大集団です。

★10月の天文現象とこよみ

3日 新月 月明かりのない夜です。
8日 寒露(かんろ) 二十四節気の一つで「秋が深まり野草に冷たい露がむすぶ頃」です。
11日 上弦の月 日没の頃、南の空で半月が輝きます。
14日 スポーツの日 国民の祝日です。
15日 十三夜 旧暦9月13日のちょっとだけ欠けた月です。
17日 満月 月の明るい夜です。
22日 オリオン座流星群 オリオン座流星群がピークを迎えます。10個/時 程。
23日 霜降(そうこう) 霜が降りる頃です。
24日 下弦の月 夜明けの頃、南の空で半月が輝きます。


★惑星


・ 水星は、1日に外合となり太陽の方向と重なるため観察不適です。
・ 金星は、宵の明星(よいのみょうじょう)として日没後の夕空。明るさは-3.9~-4.0等です。
・ 火星は深夜に東から昇り、明け方まで観察できます。明るさは0.5~0.1等です。
・ 木星は宵に東から昇り観察の好期です、明け方まで観察できます。明るさは-2.3~-2.5等級です。
・ 土星は夕方に南東の空に高く、未明まで観察できます。明るさは0.7~0.8等級です。
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