
★2025年2月の星空情報
冬の寒さの厳しいこの時期、冴えた夜空は年間でも最も豪華な季節です。20時ごろ、南の空を見ると、ギラギラと青白く明るく輝く星が目立っています。これがおおいぬ座のシリウスです。シリウスは、全天21個の一等星の中で最も明るく輝いてみえます。シリウスの右斜め上には、有名なオリオン座が輝いています。仲良く並んだ3つの星と、それを囲むように4つの星が長方形をつくっており、覚えやすく見つけやすい星座です。シリウスと、オリオン座の赤く輝く一等星ベテルギウス、そしてこいぬ座のプロキオンを結ぶと、冬の大三角ができます。
また、シリウス、オリオン座の青白い一等星リゲル、おうし座のアルデバラン、頭の上あたりにあるぎょしゃ座のカペラ、ふたご座のポルックス、こいぬ座のプロキオンを結ぶと、一等星6つでできる大きな六角形「冬のダイヤモンド」ができます。一等星が多い冬ならではの星の並びですね。このほか、双眼鏡や望遠鏡で見やすい星雲や星団もいろいろありますので、暖かい服装で美しい星空を楽しんでくださいね。
16日に金星が最大光度(-4.8等)となり、宵の明星として圧倒的な明るさで輝きます。木星と火星も日没後の天頂付近で明るく観察できます。
★ ぜひ探してほしい星たち
すばる(M45) | おうし座の肩のあたりにある星団です。肉眼で5~6個の星が集まってみえる場所です。 |
オリオン座 | 仲良く並んだ三ツ星と、それを囲むように4つの星が長方形に並んでいます。一等星のベテルギウスとリゲルがあり、とても目立ちます。 |
オリオン大星雲M42 | オリオン座の三ツ星の下、ぼんやりと雲のような部分がオリオン大星雲M42です。双眼鏡や望遠鏡では、鳥が翼を広げて飛ぶような形に見えます。 |
シリウス | おおいぬ座の一等星です。-1.5等級という明るさで、一等星の中で最も明るく輝いて見えます。 |
カノープス | りゅうこつ座の一等星です。南の低空にあり、見ると長生きできるという伝説があります。 |
金星 | 日没直後の西の空に圧倒的な明るさで輝きます。「宵の明星」とも呼ばれます。16日に最大光度(-4.8等)で一等星の200倍の明るさで輝きます。 |
火星 | 赤く輝く惑星です。1月に2年ぶりに地球に最接近し、この2月も引き続き観察の好期です。 |
木星 | 日没後に天頂付近にあって、未明まで観察できます。おうし座で-2 等の明るさで輝きます。望遠鏡では、4つのガリレオ衛星や縞模様を観察できます。 |
★2月の天文現象とこよみ
2日 | 節分 | 立春の前日で、健康を祈って豆をまいたり恵方巻を食べる習慣があります。 |
3日 | 小寒(しょうかん) | 二十四節気の1つで、小寒に入る日を「寒の入り」とも言います。 |
5日 | 上弦の月 | 日没時に半月が南の空で輝きます。 |
10日 | 火星食 | 明け方に月が火星を隠します。低空で条件はあまりよくありません。 |
11日 | 建国記念の日 | 国民の休日です。 |
12日 | 満月 | 月の明るい夜です。 |
16日 | 金星が最大光度 | 金星が最も明るく輝きます。-4.8等。 |
19日 | 雨水(うすい) | 二十四節気の1つで「空から降るものが雪から雨にかわるころ」とされます。 |
21日 | 下弦の月 | 夜明けの頃、南の空で半月が輝きます。 |
23日 | 天皇誕生日 | 国民の休日です。 |
24日 | 振替休日 | 休日です。 |
28日 | 新月 | 月明かりのない夜です。 |
★惑星★
・ 水星は、太陽の方向に近く観察不適です。明るさは -1.0~-1.1等級です。
・ 金星は、1月16日に最大光度 (-4.8等) となり、宵の明星として明るく輝きます。その後は急速に高度を下げます。明るさは-4.8等級です。
・ 火星は、1月に2年2カ月ぶりに地球に最接近し、この2月も観察の好期です。明るさは -1.1~-0.3等級です。
・ 木星は、日没後の天頂付近で金星についで明るく輝きます。明るさは-2.4~-2.2等級です。
・ 土星は、日没後の西の低空で観察条件は良くありません。明るさは1.1等級です。