■ 2月の星空
南の空には、星の並びが特徴的なオリオン座が輝いています。4つの星が長方形に並び、その四角の中には3つの星が一列に並びます。長方形の星の並びのうち、南西角が一等星のリゲル、北東角が一等星のベテルギウスです。リゲルとベテルギウスは色の違いが対照的で、リゲルは青白く輝き、一方のベテルギウスは赤く輝いて見えます。また、オリオン座の三ツ星の下、白い雲のようにぼんやりと輝く場所がオリオン大星雲です。双眼鏡や望遠鏡で楽しめる星雲です。
明るい星が多い冬の夜空の中で、ひときわ明るく輝き、目を引く星が、オリオン座の隣にあります。これがおおいぬ座のシリウスで、夜空で輝く恒星の中で最も明るく輝いて見えます。
一方で東の空に目をやると、春の星座たちも顔を出しています。寒い日が続きますが、春ももうすぐそこまできているようです。
★ ぜひ探してほしい星たち
カノープス | りゅうこつ座の一等星。冬の大三角が南中するころ、限られた時間だけ、南の低空で輝きます。めったに見られないため、見ることができたら長生きできるといわれる星です。 |
オリオン座 | オリオン座は、冬の代表的な星座です。4つの星でできる長方形と、その長方形の中に3つの星が一列に並び、見つけやすい星座といえます。 |
オリオン大星雲M42 | オリオン座の三ツ星の下、縦に星が三つ並んで見えるところの真ん中です。双眼鏡や望遠鏡でのぞくと、ぼんやりとした星雲が、翼を広げて飛ぶ鳥のような形に見えます。 |
シリウス | おおいぬ座の一等星です。夜空で輝く恒星の中で、一番明るく見える星です。 |
冬の大三角 | おおいぬ座のシリウス、オリオン座のベテルギウス、こいぬ座のプロキオンでできる大三角です。 |
★ 2月の天文現象とこよみ
3日 | 節分(せつぶん) | 節目である立春の前日。邪気を払い幸せを願う習俗があります。 |
4日 | 立春(りっしゅん) | 二十四節気の一つで、「春のはじまり」を意味します。 |
5日 | 新月 | 月明かりのない夜です。 |
11日 | 建国記念の日 | 国民の祝日。日本の建国を祝う日。 |
13日 | 上弦の月 | 日没ごろ、南の空で半月が輝きます。 |
19日 | 雨水(うすい) | 二十四節気の一つで、「空から降るものが雪から雨にかわるころ」です。 |
20日 | 満月 | 月の距離が本年最近(35万7千km)で、見かけ上、月が大きく見える「スーパームーン」です。 |
26日 | 下弦の月 | 真夜中に半月が昇ります。 |
27日 | 水星東方最大離角 | 夕方西の空で水星を見つけやすいころです。 |
★ 惑星
・ 水星は日没後の西の低空にあり、下旬以降、見つけやすくなります。
・ 金星は「明けの明星」として、日の出前の南東の空-4.3~-4.1等級もの明るさでとても目立っています。
・ 火星はうお座からおひつじ座へ東に移動し、日没後の西の空、0.9~1.2等級でだいぶ暗くなってきました。
・ 木星は日の出前の南東の低い空にあり、-1.9~-2.0等級の明るさで目立っています。
・ 土星は太陽のすぐそばにあるため、見ることは難しいでしょう。