2019年12月の星空情報

★ 12月の星空
日没後の西の空で、ひときわ明るく輝く星が目立っています。宵の明星としておなじみの金星です。今後、しばらくは日没後の西の空で一番星として目立ちます。金星は太陽の光を反射して輝いており、望遠鏡でみると、月と同じように満ち欠けをして見えます。昼間の観望会で金星を見ることができますので、その形にも注目して見て下さいね。
秋の四辺形は西寄りの空で見られるようになりました。東の空からは冬の星たちが顔を出しています。南東の空高く、小さな星が5~6個集まって見えるところがあります。おうし座の散開星団M45、すばるです。双眼鏡では見ごたえのある美しい姿を楽しませてくれます。東の空、すばるよりも空低い場所には、おうし座の目で輝く一等星アルデバランも見つかるでしょう。アルデバランよりもさらに低いところには、冬の代表的な星座であるオリオン座も顔を出しています。また、北よりの空には、冬の一等星の中で最初に見えてくる、ぎょしゃ座のカペラも黄色く輝いています。にぎやかな冬の星たちが、だんだんとみられるようになってきましたね。
★ ぜひ探してほしい星たち
【秋の四辺形】2~3等星4つでできる四角形で、夏の大三角ほどは明るくありませんが、まわりに明るい星が少ないので、意外と目立ちます。秋の星座を見つける目印になります。
【カシオペヤ座】北の空で「W」の形に星が並んでいるところで、北極星を見つける目印になる星座です。
【M45すばる】おうし座の肩のあたりにある星団です。肉眼で5~6個の星が集まってみえる場所です。
【カペラ】ぎょしゃ座の一等星で、北東の空高くで、明るく輝いています。冬の星座たちの中で最初に顔を出す一等星です。
M45すばる
カシオペヤ座
★ 12月の天文現象とこよみ
4日上弦の月:日没の頃、南の空で半月が輝きます。
7日大雪(たいせつ):二十四節気の一つで、「平地にも雪が降るころ」とされています。
12日満月:月の明るい夜です。
15日ふたご座流星群がピークのころ:夜半過ぎに出現が増えますが、月明かりがあるため条件はよくありません。
19日下弦の月:夜明けの頃、南の空で半月が輝きます。
22日冬至(とうじ):二十四節気の一つで、1年のうち最も夜の長い日となります。
26日新月:月明かりのない夜です。
部分日食:午後、日本全国で部分日食を見ることができます。
28日木星が合:地球―太陽―木星の順に並び、木星が太陽の向こう側に位置します。
★ 惑星 
・水星は、日の出前の南東の低空にあり、上旬は比較的見つけやすいですが、その後は高度が下がります。
・金星は宵の明星として、日没後の南西の低空で明るく輝いています。明るさは-3.9~-4.0等級。
・火星はおとめ座からてんびん座付近にあり、日の出直前の南東の低空で明るさは1.6~1.7等級です。
・木星は28日に合となり、太陽の向こう側にあるため観察はできません。
・土星は日没後南西の低空にありますが、日没後すぐに沈みます。明るさは0.6等級です。
・天王星はおひつじ座にあり、明るさは5.7等級で、望遠鏡を使うと見ることができます。
・海王星はみずがめ座にあり、7.8等級の明るさで、望遠鏡を使うと見ることができます。
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