★2021年 2月の星空情報
冬の寒さの厳しいこの時期、冴えた夜空は年間でも最も豪華な季節です。20時ごろ、南の空を見ると、ギラギラと青白く明るく輝く星が目立っています。これがおおいぬ座のシリウスです。シリウスは、全天21個の一等星の中で最も明るく輝いてみえます。シリウスの右斜め上には、有名なオリオン座が輝いています。仲良く並んだ3つの星と、それを囲むように4つの星が長方形をつくっており、覚えやすく見つけやすい星座です。シリウスと、オリオン座の赤く輝く一等星ベテルギウス、そしてこいぬ座のプロキオンを結ぶと、冬の大三角ができます。
また、シリウス、オリオン座の青白い一等星リゲル、おうし座のアルデバラン、頭の上あたりにあるぎょしゃ座のカペラ、ふたご座のポルックス、こいぬ座のプロキオンを結ぶと、一等星6つでできる大きな六角形「冬のダイヤモンド」ができます。一等星が多い冬ならではの星の並びですね。このほか、双眼鏡や望遠鏡で見やすい星雲や星団もいろいろありますので、暖かい服装で美しい星空を楽しんでくださいね。
★ ぜひ探してほしい星たち
カノープス | りゅうこつ座の一等星です。南の低空にあり、すぐに沈むため、めったに見られない星なので、見ることができたら長生きできるともいわれる星です。 |
ふたご座 | 同じくらいの明るさの星が2つ仲良く並んでいます。一等星のポルックスと二等星のカストルで、ふたごの頭で輝く星です。 |
オリオン座 | 仲良く並んだ三ツ星と、それを囲むように4つの星が長方形に並んでいます。一等星のベテルギウスとリゲルがあり、とても目立ちます。 |
オリオン大星雲M42 | オリオン座の三ツ星の下、ぼんやりと雲のような部分がオリオン大星雲M42です。双眼鏡や望遠鏡では、鳥が翼を広げて飛ぶような形に見えます。 |
シリウス | おおいぬ座の一等星です。-1.5等級という明るさで、一等星の中で最も明るく輝いて見えます。 |
★ 2月の天文現象とこよみ
2日 | 節分 | 立春の前日で、健康を祈って豆をまいたり恵方巻を食べる習慣があります。 |
3日 | 立春 | 二十四節気の1つで、暦の上では春の始まりとされます。 |
5日 | 下弦の月 | 夜明けの頃、南の空で半月が輝きます。 |
11日 | 建国記念の日 | 国民の休日です。 |
12日 | 新月 | 月明かりのない夜です。 |
18日 | 雨水(うすい) | 二十四節気の1つで、「空から降るものが雪から雨にかわるころ」とされます。 |
19日 | 月面Xが見られる | 上弦の月の頃に、月の昼と夜の境界付近の山が日照を受けて、不思議な「X」の文字が浮かび上がります。近年は愛好家の間で注目されています。 |
20日 | 上弦の月 | 日没時に半月が南の空で輝きます。 |
23日 | 天皇誕生日 | 国民の休日です。 |
27日 | 満月 | 月の明るい夜です。 |
★ 惑星
・水星は、2月8日に内合となり、太陽と重なる方向のために観察不適となります。明るさは1.1~0.2等級です。
・金星は、明けの明星として、明け方の東の低空に見られます。明るさは-3.9等級です。
・火星は、日没後の南西の空で観察できます。明るさは0.4~0.9等です。
・木星は、日の出直前に東の地平線から昇ります。太陽の方向に近いため観察に適しません。
・土星も、日の出直前に東の地平線から昇ります。太陽の方向に近いため観察に適しません。
・天王星はおひつじ座にあり、明るさは8等級で、望遠鏡を使うと見ることができます。
・海王星はみずがめ座にあり、9等級の明るさで、日没後の南西の低空にあります。