★2024年4月の星空情報
冬の星座は西の空に大きく傾き、春の星座へとバトンタッチをする季節です。天頂付近には しし座 が、北の空高く おおぐま座があります。おおぐま座の一部が北斗七星です。北斗七星の柄のカーブを伸ばしていくと、うしかい座のアルクトゥルス,おとめ座のスピカに達し、これを 春の大曲線 と呼びます。スピカを超えて、さらにカーブを延ばした先に4つの星が台形に並んだところが見つかるでしょうか。ここがからす座です。アルクトゥルス,スピカ,しし座のデネボラ で形作れる大きな正三角形は 春の大三角 です。
春の夜空には、冬に比べて明るい星が少なくなりますが、おとめ座の方向や、かみのけ座の方向にはさまざまな銀河が隠れています。銀河は星座の星に比べて、けた違いの遠い場所にあるために暗く、望遠鏡でもなかなか見るのが難しいのですが、遠くの宇宙を見やすい星空でもあります。晴れた夜は望遠鏡で宇宙をのぞいてみてくださいね。
この4月に、71年ぶりに ポン・ブルックス彗星が近づきます。4月上旬には日没後の西の低空で観察できるでしょう。
★ ぜひ探してほしい星たち
しし座 | 裏返しの「?」が頭で、ライオンの姿がよくわかる星座です。 |
M44プレセペ星団 | かに座の真ん中あたりにある星の集まり(散開星団)です。双眼鏡で見ることができます。 |
北斗七星 | 7つの星がひしゃくの形にならんでいます。 |
春の大三角 | うしかい座のアルクトゥルス、おとめ座のスピカ、しし座のデネボラを結んでできる三角形です。 |
ポン・ブルックス彗星 | 太陽の最接近は4月21日ですが、日本では4月上旬に日没後の西の低空が観察の好期です。双眼鏡や望遠鏡の低倍率で観察がおすすめです。 |
★4月の天文現象とこよみ
2日 | 下弦の月 | 夜明けの頃、南の空で半月が輝きます。 |
4日 | 清明(せいめい) | 二十四節気の1つで、「万物が清らかに明るく感じられるころ」とされています。 |
9日 | 新月 | 月明かりのない夜です。 |
16日 | 上弦の月 | 日没時に半月が南の空で輝きます。 |
16日 | 土用 | 雑節の1つです。 |
19日 | 穀雨(こくう) | 二十四節気の1つで「穀物に実りをもたらす雨がしっとりと降り注ぐころ」とされています。 |
22日 | こと座流星群が見ごろ | 満月が近く、条件はよくありません。 |
24日 | 満月 | 月の明るい夜です。 |
29日 | 昭和の日 | 祝日です。 |
★惑星★
・水星は、太陽の方向に近く観察不適です。月末には明け方の東の低空で見られます。明るさは 1.4~1.1等です。
・金星は、明けの明星で日の出前の東の低空。少しずつ観察条件は悪くなります。明るさは-3.8~-3.9等です。
・火星は、日の出前の東の低空で赤く輝いています。明るさは1.2~1.1等です。
・木星は、日没後の西の低空です。観察期は過ぎて、少しずつ観察条件は悪くなります。明るさは-1.9等です。
・土星は、明け方の南東の低空で見られます。今後少しずつ観察しやすくなります。明るさは1.1等です。
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