
★2024年11月の星空情報
日没の時刻がだんだん早くなり、星空を見やすい季節となりました。この秋は、明るい金星,木星と土星などたくさんの惑星が見られます。夕空の金星は、「宵の明星(よいのみょうじょう)」とも呼ばれ、日没直後の西の空に圧倒的な明るさで輝いています。
星座では秋の四辺形を探してみましょう。ほぼ頭の真上に4つの星が長方形に並んでいます。この秋の四辺形はペガスス座の胴体部分にあたるため、ペガススの四辺形ともいわれます。北の空高くには、Wの形をしたカシオペヤ座があります。カシオペヤは古代神話の王妃が椅子に座った姿で描かれています。秋の四辺形の西側の辺を南へのばした先、ポツンと輝く一等星が見つかります。これは、みなみのうお座のフォーマルハウトです。日本では ”みなみのひとつ星”とも呼ばれます。
★ ぜひ探してほしい星たち
金星 | 日没直後の西の空に圧倒的な明るさで輝きます。「宵の明星」とも呼ばれます。 |
木星 | 太陽系最大の惑星です。望遠鏡では、表面の縞模様や、木星の衛星も見ることができます。 |
土星 | リングのある惑星です。肉眼では一等星ほどの明るさで輝いて見えます。今年の土星の環はほぼ真横になり細く見えています。 |
秋の四辺形 | 2 ~ 3 等星4 つでできる四角形で、夏の大三角ほどは明るくありませんが、まわりに明るい星が少ないので、意外と目立ちます。秋の星座を見つける目印になります。 |
アンドロメダ座大銀河(M31) | 天の川銀河の外側、230 万光年彼方にある大銀河です。望遠鏡を使っても、ぼんやりと雲のようにしか見えませんが、実際には数千億個の星の大集団です。 |
すばる(M45) | 全天でももっともよく知られた星の集団です。視力の良い人は、肉眼でも6~7個の星の集団と分かります。双眼鏡,望遠鏡ではさらに沢山の星を見られる、とても美しい星団です。 |
★11月の天文現象とこよみ
1日 | 新月 | 月明かりのない夜です。 |
3日 | 文化の日 | 国民の祝日です。 |
4日 | 振替休日 | お休みです。 |
7日 | 立冬(りっとう) | 二十四節気の一つで「冬の気配が感じられる頃」です。 |
9日 | 上弦の月 | 日没の頃、南の空で半月が輝きます。 |
16日 | 水星が東方最大離角 | この頃を中心に、水星が日没後の南西の低空で観察の好期です。 |
16日 | 満月 | 月の明るい夜です。 |
17日 | 天王星が衝 | 天王星を観察する好期となります。 |
22日 | 小雪(しょうせつ) | 寒くなって雨が雪になる頃です。 |
23日 | 勤労感謝の日 | 国民の祝日です。 |
23日 | 下弦の月 | 夜明けの頃、南の空で半月が輝きます。 |
★惑星★
・ 水星は、16日の東方最大離角の前後に日没後の南西の低空で観察できます。明るさは-0.3~1.6等級です。
・ 金星は、宵の明星として、夕方の西の空で強烈に明るく輝きます。明るさは-4.0~-4.2等級です。
・ 火星は、深夜に地平から昇り、明け方まで観察できます。明るさは 0.1~-0.5等級です。
・ 木星は、西没後まもなく地平から昇り観察の好期です。明るさは-2.5~-2.7等級です。
・ 土星は、日没後の夕空高く、深夜まで観察できます。明るさは0.8~1.0等級です。