
★2025年3月の星空情報
にぎやかな冬の星たちは西の空に傾き、東の空から春の星たちが昇ってきました。裏返しの「?」の星の並びが南東の空で見つかるでしょうか。これが星占いでもおなじみのしし座の頭の部分です。しし座の胸には、1等星のレグルスが輝いています。レグルスは、太陽の通り道にある1等星でロイヤルスターとも呼ばれます。
北の空には、北斗七星が昇ってきました。7つの星がひしゃくの形に並んだところです。秋から冬の間、北斗七星は地平下に隠れていましたが、春になるとまた見られるようになりました。北斗七星は、おおぐま座のおしりからしっぽにかけての星の並びで、北極星を見つける目印にもなります。おおぐま座は、全天88個の星座の中で3番目に大きな星座です。ちなみに、2番目に大きな星座はおとめ座で、4月ごろに見られるようになります。そして、1番大きなうみへび座も、頭の部分はもう顔をだしています。 夕方に木星と火星が観察できます。
★ ぜひ探してほしい星たち
ふたご座 | 同じくらいの明るさの星が2つ仲良く並んでいます。1等星のポルックスと2等星のカストルで、ふたごの頭で輝く星です。カストルは、肉眼では1つ、望遠鏡では2つにわかれてみえる星です。 |
オリオン座 | 仲良く並んだ三ツ星と、それを囲むように4つの星が長方形に並んでいます。一等星のベテルギウスとリゲルがあり、とても目立ちます。 |
しし座 | 裏返しの「?」が頭で、ライオンの姿がよくわかる星座です。 |
M44プレセペ星団 | かに座の真ん中あたりにある星の集まり(散開星団)です。双眼鏡で見ることができます。 |
北斗七星 | 7つの星がひしゃくの形にならんでいます。 |
★3月の天文現象とこよみ
5日 | 啓蟄(けいちつ) | 二十四節気の1つで、「冬ごもりしていた土の中の虫たちが出てくる頃」とされています。 |
7日 | 上弦の月 | 日没時に半月が南の空で輝きます。 |
8日 | 水星が東方最大離角 | この頃を中心に日没後の西の空で水星の観察好期です。 |
14日 | 満月 | 月の明るい夜です。 |
17日 | 彼岸の入り | 二十四節気を補う雑節の一つです。 |
20日 | 春分(しゅんぶん) | 二十四節気の1つで、太陽が真東から昇り、真西に沈む日です。 |
22日 | 下弦の月 | 夜明けの頃、南の空で半月が輝きます。 |
24日 | 土星の環の消失 | 土星の環を真横から見るため環が見えなくなります(条件悪) |
29日 | 新月 | 月明かりのない夜です。 |
★惑星★
・ 水星は、8日に東方最大離角で、この頃を中心に日没後の西の空で観察の好期です。明るさは -1.0~3.4等級です。
・ 金星は、23日には太陽の方向に重なるため観察に適しません。
・ 火星は、日没後の天頂付近で深夜まで明るく観察できます。明るさは -0.3~0.4等級です。
・ 木星は、日没直後の西の空に高く見られます。少しずつ観察条件は悪くなります。明るさは-2.2~-2.0等です。
・ 土星は、太陽の向こう側にあるため観察はできません。
・ 天王星は、日没後の西の空です。明るさは5.8等級で、望遠鏡を使うと見ることができます。
・ 海王星は、太陽の向こう側にあるため観察はできません。