★2020年 10月の星空情報
日没の時刻がだんだん早くなり、星空を見やすい季節となりました。この秋は、なんといっても接近中の火星に注目しましょう。ひときわ明るく赤く輝いています。
星座では秋の四辺形を探してみましょう。南の空を見上げて、少し東寄りのところに、4つの星が長方形に並んでいます。この秋の四辺形はペガスス座の胴体部分にあたるため、ペガススの四辺形ともいわれます。秋の四辺形の西側の辺を南へのばした先、ポツンと輝く1等星が見つかります。これは、みなみのうお座のフォーマルハウトです。
★ ぜひ探してほしい星たち
火星 | 赤い色が特徴の惑星です。10 月6 日に準大接近となり、この前後1 ケ月ほどは望遠鏡で火星の模様を見るチャンスです。次の大接近は15 年後ですから見逃せません。 |
木星 | いて座で火星と同じくらいの明るさで輝きます。望遠鏡では縞模様を観察できます。 |
土星 | 環のある姿が人気の惑星です。木星のすぐそばで明るく輝きます。 |
秋の四辺形 | 2 ~ 3 等星4 つでできる四角形で、夏の大三角ほどは明るくありませんが、まわりに明るい星が少ないので、意外と目立ちます。秋の星座を見つける目印になります。 |
アンドロメダ座大銀河 (M31) |
天の川銀河の外側、230 万光年彼方にある大銀河です。望遠鏡を使っても、ぼんやりと雲のようにしか見えませんが、実際には数千億個の星の大集団です。 |
★ 10月の天文現象とこよみ
1日 | 中秋の名月 | 旧暦8月15日の名月です |
2日 | 満月 | 月の明るい夜です。 |
2日 | 水星が東方最大離角 | 水星を日没後の西の低空に見るチャンスです。 |
6日 | 火星が準大接近 | 火星が2年ぶりに地球に接近します。火星観察の大チャンスです。 |
8日 | 寒露(かんろ) | 秋が深まり野草に冷たい露がむすぶ頃です。 |
10日 | 下弦の月 | 半月が深夜に昇ります。 |
17日 | 新月 | 月明かりのない夜です。 |
22日 | オリオン座流星群 | オリオン座流星群がピークを迎えます。10個/時 程。 |
23日 | 霜降(そうこう) | 霜が降りる頃です。 |
23日 | 上弦の月 | 半月が夕空の南の空に輝きます。 |
29日 | 十三夜 | 旧暦9月13日のちょっとだけ欠けた月です。 |
31日 | 満月 | 月の明るい夜です。 |
★ 惑星
・水星は、10月2日に東方最大離角となり日没後の西の空で観察の好期です。明るさは 0.0~2.1等級です。
・金星は、年末まで徐々に太陽に近づきますが明け方の東の空で観察の好期が続きます。明るさは-4.1~-4.0等級です。
・火星は、10月6日に準大接近。他を圧倒する明るさで輝きます。明るさは-2.5~-2.2等級です。
・木星は夕方に南東の空にあり深夜に沈みます。そろそろ見納めです。明るさは-2.2~-2.0等級です。
・土星も夕方に南東の空にあり深夜に沈みます。そろそろ見納めです。明るさは0.5~0.6等級です。