★2022年 3月の星空情報
にぎやかな冬の星たちは西の空に傾き、東の空から春の星たちが昇ってきました。裏返しの「?」の星の並びが南東の空で見つかるでしょうか。これが星占いでもおなじみのしし座の頭の部分です。しし座の胸には、1等星のレグルスが輝いています。レグルスは、太陽の通り道にある1等星でロイヤルスターとも呼ばれます。
北の空には、北斗七星が昇ってきました。7つの星がひしゃくの形に並んだところです。秋から冬の間、北斗七星は地平下に隠れていましたが、春になるとまた見られるようになりました。北斗七星は、おおぐま座のおしりからしっぽにかけての星の並びで、北極星を見つける目印にもなります。おおぐま座は、全天88個の星座の中で3番目に大きな星座です。ちなみに、2番目に大きな星座はおとめ座で、4月ごろに見られるようになります。そして、1番大きなうみへび座も、頭の部分はもう顔をだしています。
明るい星が多かった冬に比べると、春の星空は少し落ち着いた感じになりますが、大きな星座トップ3がそろう春の夜空を楽しんでくださいね。
★ ぜひ探してほしい星たち
ふたご座 | 同じくらいの明るさの星が2つ仲良く並んでいます。1等星のポルックスと2等星のカストルで、ふたごの頭で輝く星です。カストルは、肉眼では1つ、望遠鏡では2つにわかれてみえる星です。 |
オリオン座 | 仲良く並んだ三ツ星と、それを囲むように4つの星が長方形に並んでいます。1等星のベテルギウスとリゲルがあり、とても目立ちます。 |
しし座 | 裏返しの「?」が頭で、ライオンの姿がよくわかる星座です(写真参照)。 |
M44プレセペ星団 | かに座の真ん中あたりにある星の集まり(散開星団)です。双眼鏡で見ることができます(写真参照)。 |
北斗七星 | 7つの星がひしゃくの形にならんでいます。 |
★3月の天文現象とこよみ
3日 | 新月 | 月明かりのない夜です。 |
5日 | 啓蟄(けいちつ) | 二十四節気の1つで、「冬ごもりしていた土の中の虫たちが出てくる頃」とされています。 |
10日 | 上弦の月 | 日没時に半月が南の空で輝きます。 |
18日 | 満月 | 月の明るい夜です。 |
20日 | 金星が西方最大離角 | 金星が明けの明星としてもっとも観察しやすくなります。 |
21日 | 春分(しゅんぶん) | 二十四節気の1つで、太陽が真東から昇り、真西に沈む日です。 |
25日 | 下弦の月 | 夜明けの頃、南の空で半月が輝きます。 |
★惑星★
・ 水星は、2月17日に西方最大離角となり、明け方の南東の低空で観察好期。明るさは1.2~-0.1等級です。
・ 金星は、2月13日に最大光度。明けの明星として、圧倒的な明るさで輝きます。明るさは-4.8~-4.7等級です。
・ 火星は、明け方の南東の空で観察できます。明るさは1.4~1.3等です。
・ 木星は、3月5日に合で、太陽の方向に近いため観察に適しません。
・ 土星も、2月5日に合となったばかりで、太陽の方向に近いため観察に適しません。
・天王星は、おひつじ座にあり、明るさは8等級で、望遠鏡を使うと見ることができます。
・海王星は、3月13日に合で、太陽の方向に近いため観察に適しません。