★2023年1月の星空情報
秋の星座が西に大きく傾き、冬の星々が主役となって輝きます。南の空に高く、仲良く並んだ3つの星と、それを囲むように4つの星が長方形をつくっているところがオリオン座です。全天88星座の中でも最も覚えやすく、見つけやすい星座といえます。オリオン座には1等星が2つあり、1つは赤く輝くベテルギウス、もう1つは青白く輝くリゲルです。そして、オリオン座の三ツ星の下には、M42オリオン大星雲があります。肉眼でもぼんやりと雲のような星雲を見つけることができ、双眼鏡や望遠鏡ではさらに美しい姿を楽しめます。
オリオンの三ツ星を右斜め上に伸ばした先に、オレンジ色の明るい星が見つかります。おうし座の1等星アルデバランです。アルデバランを過ぎて、さらに伸ばしたその先には、5~6個の星が集まって見える、M45すばるも輝いています。
東の空、低いところに、ひときわ明るく、ギラギラと輝く星が昇ってきました。おおいぬ座の一等星シリウスです。全天で21個ある1等星の中で最も明るく輝いてみえる星です。シリウス、オリオン座のベテルギウス、そしてこいぬ座のプロキオンを結ぶと、冬の大三角ができます。冬の大三角も東の空から昇ってきています。冬の星空には、明るい星も多く、見やすい星雲や星団もたくさんあります。
今年の1月は、空高いところに火星が赤く輝きます。12 月に2年ぶりに地球に接近したばかりで、引き続き観察の好期です。日没直後の空に、火星の他、金星,土星,木星,天王星とたくさんの惑星たちが見られます。
★ ぜひ探してほしい星たち
M45すばる | おうし座の肩のあたりにある星団です。肉眼で5~6個の星が集まってみえる場所です。 |
オリオン座 | 仲良く並んだ三ツ星と、それを囲むように4つの星が長方形に並んでいます。一等星のベテルギウスとリゲルがあり、とても目立ちます。 |
オリオン大星雲M42 | オリオン座の三ツ星の下、ぼんやりと雲のような部分がオリオン大星雲M42です。双眼鏡や望遠鏡では、鳥が翼を広げて飛ぶような形に見えます。 |
シリウス | おおいぬ座の一等星です。-1.5等級という明るさで、一等星の中で最も明るく輝いて見えます。 |
火星 | 12 月に2年ぶりに地球に接近したばかりで、引き続き観察の好期です。夕空の天頂付近で赤く輝きます。 |
★1月の天文現象とこよみ
1日 | 元旦 | 国民の休日です |
2日 | 振替休日 | |
4日 | しぶんぎ座流星群が見ごろ | 今年は、極大のピーク時刻が昼間に当たり、また月明りが邪魔をするために、あまり多くの出現は期待できません。 |
6日 | 小寒(しょうかん) | 二十四節気の1つで、小寒に入る日を「寒の入り」とも言います。 |
7日 | 満月 | 月の明るい夜です。 |
9日 | 成人の日 | 国民の休日です |
15日 | 下弦の月 | 夜明けの頃、南の空で半月が輝きます。 |
20日 | 大寒(だいかん) | 二十四節気の1つで、寒さが最も厳しい頃とされています。 |
22日 | 新月 | 月明かりのない夜です。 |
29日 | 上弦の月 | 日没時に半月が南の空で輝きます。 |
30日 | 水星が西方最大離角 | この日を中心に水星が明け方の東の空で観察しやすくなります |
★惑星★
・ 水星は、1月30日に西方最大離角となり、この頃を中心に明け方の南東の低空で観察の好期となります。明るさは 1.3~-0.2等級です。
・ 金星は、月初は宵の明星として日没後の南西に低いが、日を追って高度上げ観察しやすくなります。明るさは、-3.9等です。
・ 火星は、夕方のほぼ天頂付近にあり観察の好期です。明るさは-1.2~-0.3等です。
・ 木星は、日没直後の南西の空に見られます。観察好期はもうしばらく続きます。明るさは-2.2~-2.0等です。
・ 土星は、太陽の向こう側にあるため観察はできません。
・ 天王星はおひつじ座にあり、明るさは5.7等級で、望遠鏡を使うと見ることができます。
・ 海王星はみずがめ座にあり、7.9等級の明るさで、日没後の南西の低空にあります。