★2023年6月の星空情報
この6月は、1年7ケ月ぶりに夕空の金星(宵の明星)が、観察の最好期を迎えています。日没後の西の空高く、どの星よりも圧倒的な明るさで輝きます。
北の空、七つの星がひしゃくの形に並んだ北斗七星が輝いています。北斗七星のひしゃくの持ち手をカーブにそって南へのばすと、オレンジ色に明るく輝くうしかい座の 一等星アルクトゥルス、その先に白く輝くおとめ座の 一等星スピカがあります。この曲線を「春の大曲線」と呼びます。アルトゥルスとスピカは、春の夫婦星とも呼ばれています。
北東の空には、一等星こと座のベガが明るく輝いています。ベガは夏の代表的な星です。夏はすぐそこま
で来ています。
★ ぜひ探してほしい星たち
宵の明星(金星) | 金星が宵の明星(よいのみょうじょう)として観察の最好期を迎えています。日没後の西空高く輝きます。 |
アルクトゥルス | うしかい座の1等星です。頭の上近く、オレンジ色に輝きます。麦の収穫時期に天高く輝くことから「麦星」とも呼ばれます。 |
スピカ | おとめ座の1等星です。南の空で白っぽく輝きます。その美しい輝きから「真珠星」と呼ばれます。 |
ベガ | こと座の1等星で、夏の大三角のひとつです。北東の空で明るく輝きます。 |
アンタレス | さそり座の1等星で、赤い色が特徴です。南東の空を探してみよう。 |
★6月の天文現象とこよみ
4日 | 金星が東方最大離角 | 金星が太陽から最も離れる時期です。宵の明星の観察の最好期。 |
4日 | 満月 | 月の明るい夜です。 |
6日 | 芒種(ぼうしゅ) | 二十四節気の一つで「穀物の種をまくころ」とされます。 |
11日 | 入梅(にゅうばい) | 暦の上では梅雨入りのころです。 |
11日 | 下弦の月 | 夜明けの頃、南の空で半月が輝きます。 |
18日 | 新月 | 月明かりのない夜です。 |
21日 | 夏至(げし) | 二十四節気の一つで、「昼間が最も長く、夜が最も短い日」です。 |
26日 | 上弦の月 | 日没の頃、南の空で半月が輝きます。 |
★惑星★
・ 水星は月初に日出前の東の低空で観察の好期です。月末には見られなくなります。明るさは0.2等~2.3等です。
・ 金星は宵の明星として日没後の西空高くどの星よりも明るく輝きます。明るさは-4.4~-4.7等級です。
・ 火星はかに座で日没後の西の空です。2~3日にはプレヤデス星団に入ります。明るさは1.6~1.7等級です。
・ 木星はおひつじ座の間にあり、明け方の東の空で観察できます。明るさは-1.9~-2.1等級です。
・ 土星はみずがめ座にあり、深夜に上り明け方まで南天に観察できます。明るさは1.0~0.8等級です。