2024科学よもやま話/秋

ツバメのお宿は?


春になると南の国から渡ってくるツバメ。長く私たち人間と共存してきた野鳥です。
民家やお店ののき先など人の近くで巣を作り、子育てする姿はおなじみですネ♪

4月から7月頃に産卵を行い20~24日で巣立ちます。巣だったヒナは、しばらく親鳥に面倒を見てもらいながら、生きていく術を教わり独立します。
では、子育てが終わって日本を去る日までのツバメはどう過ごしているのでしょう?もちろん渡りに備え、虫をたくさん食べながら飛び回っていますよネ!夜は?…古巣には帰りません。近くの電線にも止まっていない。
子育ての終わったツバメは、河川敷のヨシ原などで集団のねぐらを作って休むのです。夕暮れ時、彼方此方より集まって来たツバメが、数千から数万羽が舞い飛び一斉にヨシ原に舞い降ります。この行動を「ねぐら入り」といいます。鳥の「集団ねぐら」の目的は、天敵より身を守るため、情報交換、伴侶探し、と考えられています。

「ツバメのねぐら入り」の見られる場所は、佐賀市では早津江川河口のアシ原にあります。インターネットの地図機能で検索すると「早津江川ツバメのねぐら」と表示されます。機会があれば観察に行ってみて下さい。ここは毎年数万羽のツバメが毎夜利用していて「ねぐら入り」の様子は壮観で感動すること請け合いです♪

執筆:宮原明幸(日本野鳥の会 佐賀支部)
日本野鳥の会 佐賀支部 webサイト

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