科学よもやま話/2020年秋

シリーズ<有明海の生きもの>2

私たちの身の回りにある木々や花壇の花、田畑の作物は塩が苦手です。台風などで海水を含んだ風が吹きつけると、枯れてしまうこともあります。
ですが、植物の中には塩に強く海辺で育つ種類があり、有明海の干潟にもたくさんの塩に強い植物が生えています。その中でも特に有名なのがシチメンソウです。春はピンク色、夏は緑色、秋には全体が紅色に変わります。この色の変化が七面鳥に例えられてシチメンソウという名前になったそうです。
シチメンソウが一斉に赤くなる様子はとてもきれいで、「海の紅葉」と言われています。昭和天皇や上皇陛下も東よか干潟でシチメンソウをご覧になり、その時の様子を歌にされています。
以前は長崎県や福岡県にも見られましたがほとんどなくなり、今では東よか干潟が日本で一番多く見られる場所となりました。これは、環境の変化やほかの植物との競争に弱いシチメンソウを守るために、地域の皆さんやボランティアさんが海岸のゴミを清掃したり、種まきをしたりしてきたことが大きな理由となっています。
このように、大切な自然を未来へつないでいくための活動が行われていますが、この2年間、紅葉の前にシチメンソウが枯れてしまいました。その原因はまだわかっていませんが、今シチメンソウは元気に育っています。東よか干潟ビジターセンター「ひがさす」がオープンする頃には、美しいシチメンソウの紅葉が見られることを楽しみにしています。
解説:中島妙見(東よか干潟ビジターセンター「ひがさす」ワイズユース推進員)

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2020年夏    シリーズ<有明海の生きもの>1

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